朝6時。 水平線から顔を出した朝日が、旧市街を照らす。 まだ朝早いからか、街の中心地に位置する広場には、人影はない。ただ美を讃える像の隣に、鳥が一羽、羽を休ませているようだった。 鳥の鳴き声が耳に入ったのか、眠りから意識を取り戻し、重い瞼を開…
「交代だぜ」 そう言って、オリガの眠る寝室に入って来たエーカー。 部屋の中には、ベッドに横たわっているオリガと、傍の椅子に座って見張りをしているレジーの姿があった。 むこうを向いて、スヤスヤと眠るオリガの様子を横目で見つつ、エーカーが尋ねる。…
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