A地帯

創作小説、ブロント語、その他雑記等。

アンジャスト・ナイツ ♯2「Flag」

担任「絶望(テスト)を望むならば――贈ろうか?」

作者「いやあああああああ!!ほわあああああああ!!ほーほっほっほっほっ!!!!(キボクラ風)」


……なんだこれ。というわけで更新。







オレはひどく焦っていた。というのも、オレの部隊の1人が急に熱を出しちまったからだ。

傭兵部隊において欠員はあってはならない。特に今回のような、少数人員での任務においてはなおさらだ。

しかも任務は明日。急いで代わりの人員を探さなくてはならなかった。

「……ついてないぜ……」

そう呟きながらオレはポケットからメモを取り出し眺める。代わりの団員を探す際、知人がオレに書いてよこした物だ。曰く、

「性格はともかく、この人なら明日の君達の任務にぴったりなんじゃないかな。性格はともかく」

……早い話かなり性格が悪い奴らしい。しかしこの際性格を気にしている場合ではない。傭兵に性格悪い奴なんて腐るほどいる。……このオレを含めてだ。

とにかくそいつをさっさと部隊に引き入れればいい話だ。

「ん、あいつかな?」

メモに書かれたのと似たような特徴を持つ男を見つけたオレは、急いでそいつの元に向かった。

「おーい!そこのお前っ!」



「……誰だ?」

オレが話しかけると、男はオレを訝しげに見ながら答えた。

「オレはアルドロ。アルドロ・バイムラートだ。お前がエーカーか?」

碧眼で中年の男――イリガル・エーカー――は小さく頷いた。

「そうだが、何の用だ?」

「ああ、実はオレの部隊の奴が一人寝込んじまってて……で、代わりにあんたに頼みたいんだ」

それを聞いてエーカーは目を細めながら、

「断る」

と迷いなく言い放った。

「ちょ、頼むよ!あんたしかできそうな奴がいないんだ!それに報酬ももちろん分けて……」

「断る。二度も言わせんじゃねえ。他の奴にでも頼むんだなボウズ」

エーカーは不機嫌な顔で再度申し出を断った。

……やはり性格は良くないようだ。曲者だらけの傭兵団“ナイツロード”の中でもこいつはより曲者っぽい。

年くってて顔色悪くてヒョロヒョロに痩せ細って、いかにも弱そうなカンジなのに口だけは達者である。……本当にコイツが代わりでいいのか?

そうオレが思い始めているとエーカーはさっさとその場を離れようとした。

「待て!あんたにやって欲しいんだ!任務内容だけでも聞けよ!そうすればやる気が……」

「出るわけねェよ。忙しいんだこっちは」

なおもエーカーは引き受けようとしない。

「じゃ、じゃあさ、オレの報酬の取り分を全部お前にやる!それでどうだ?」

「……は?」

オレの急な提案に、エーカーは驚きを軽く通り越して呆れた顔をしてみせた。

――確かにオレは金の為にここで仕事をしている訳では無い。どうしても、どうしても倒したい奴がいて、それで今は実力をつけるためにこの傭兵団に入り、仕事をしているだけだ。

だが……よく考えてみれば金が無ければ生きていけないし、武器も買えないのは当然の事。特にオレは他にこれといった『つて』が無かった。

だから今の発言が戦いに身を置く者として、とんでもない妄言だという事は明らかだった。

エーカーは溜息をつきながら頭を掻いた。まずい。完全に見放されて……

「……わーったよ」

「え?」

「その任務引き受けてやるよ。ただ、金はちゃんと山分けだ。それがこの業界の常識ってモンだろ。覚えとけボウズ」

……しかしこの男の興味を向かわせるのには成功したようだ。なぜか。

「で、任務内容は?」

一転してエーカーは次の仕事に興味津々だ。どうやらやる気は無いがやると決めたらやる男らしい。

どうにも憎めない男だ。

そう感じながら依頼内容が書かれた紙を見せてやると、エーカーは黙々とそれを読み始め……驚きの表情を持ってこれを読み終えた。

「……ボウズ、お前どこの部隊の所属だ?」

「ん?いや、オレは元々偵察兵なんだが、今回の任務の為に特別に部隊が編成されたんだ」

「そうか……」

エーカーは無言で任務内容を頭の中で反芻している。

心ここにあらず、といった感じだ。

「どうかしたか?」

オレが尋ねるとエーカーは我に返ったのか、オレの方を見て

「いや、なんでもねぇ……夜間の任務か。確かに俺にぴったりだな」

と言うと、すぐに背を向け、

「お前も明日までに準備しとけよ」

と付け加えて、自分の部屋に戻っていった。

「……変なヤツ」

オレの感想が思わず口をついて出た。入った時から思っていたが本当にこのナイツロードには変わり者が多い。

……いや、むしろ変わり者しかいないのか。

しかしそんな彼らが、ココに入ったばかりで何も分からなかったオレに何もかもを教えてくれたのだと思うと、悪くは言えない。皆イイ奴ばっかだ。

そんな『ナイツロード』がオレは好きだった。

さて、オレも準備するか……


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エーカー「ん?おい、前回より短いんだが?」

作者「いや、前のが長かっただけでこのくらいがベーシックなr」

エーカー「いいわけなどききたくない、わ!」

作者「ちょま……ウボァー


そめsのオリキャラ、アルドロ君登場!(設定はこっち

バカっぽいけどバカじゃない。それがアルドリズム。

少なくとも頭の中では彼なりに色々考えてる……と思う。うん。


ところではてなブログのほうにインポーナントカしたほうがいいんでしょうか

ぶっちゃけ書ければどっちでもいいんですがね

次回の更新は1月19日くらいになりそう。

ではこの辺で ノシ